映画の一作目は非常に良かったのですが、二作目は余りにも商業主義過ぎて本当にがっかりした覚えがあります。
作者のミハエルエンデは日本が好きで、晩年はこの本の訳者の方と結婚しています。
はてしない物語のテーマは複合的で一つは、イマジネーションの大切さ、もう一つは本当に大事な物はなにかです。
最初のあらすじは映画と同じで、現実と虚構が入り交じった構成になっておりまた本筋のファンタージエンの滅亡の話もわくわくドキドキさせます。そして段々と引きずり込まれていって現実と虚構が交わる瞬間はまるで自分が本に入ったような感覚を本の中で味わうという不思議な体験が出来ます。
文句なしに面白いし、映画が好きだった方は読んで頂きたいのですが、この本を紹介するのは人にとって空想することが助けになると思うからです。
人は常に娯楽を必要としています。でも娯楽の多くは有料です。お金がかかります。裕福な家庭ならまだしもですが。私の家は、ゲームとマンガが禁止だったので、ファミコンがみんなの家に普及すると途端に遊びが限定されるようになりました。自転車での冒険とか、公園での野球とかみなどんどんやらなくなっていったのを覚えています。
でも空想はただです。実験してオモチャをすぐに壊してしまうのでオモチャを買ってもらえなくなった後、私はずっと粘土で遊んでいました。架空のモンスターをつくり、架空のヒーローを作って遊んでいました。飽きる事無くずっと遊んでいました。今でもその空想癖は残っています。
私にとって現実はいつもなにか息苦しく狭苦しいものだったので、この空想は本当に救いでした。
しかし、面白い事に振り返ってみるとこの空想癖が年を重ねてくると、現実味を帯びて、現実のシュミレーション能力につながってくるんですね。そして直感の使い方を覚えて、言語化につながっていくとある程度の未来に対するシュミレーション能力につながっていくんです。
いまでは診療に役にたっているなと思います。
空想は端から見ると本当にくだらないなとも思いますがでも、人間にとって大事なものを含んでいると思います。
同じようなテーマではこの映画もおすすめです。写真旅行が趣味な僕は医者じゃなかったらこの映画にでてくるカメラマンみたいな生き方に強く憧れています。これは空想することの大事さ、そしてそれにむけて一歩踏み出すことを大事さを教えてくれます。お金と時間があれば、予定を立てず世界をフラフラ旅して回りたいですね。何度かみた映画でサントラも素敵です。